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Channel: Tokyo Culture Addiction
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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter 2

       第2章は「彼を再び見かけたのはサンクスギビングの次の週だった」という出だしで始まる。彼とはもちろんテリー・レノックスのことだ。                It was the week after Thanksgiving when I saw him again. The stores along Hollywood Boulevard were already...

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HOUSE VISION 2013 東京展を見て 

                 遅ればせながらのHOUSE VISION 2013 TOKYO EXHIBTIONを見た感想です。               HOUSE VISION展は、原研哉が『デザインのデザイン』(岩波書店2003)に記した「欲望のエデュケーション」と呼んでいる問題意識を基底にしたものと言える。...

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清水窪弁財天の湧水 ~東京坂路地散人vol.19~

       失われつつある東京の坂と路地を訪ね歩く「東京坂路地散人」シリーズ。        住んでいる近くに洗足池の唯一残っている水源であり、呑川支流の水源のひとつでもある湧水池があると知って見にいった。      そこは清水窪弁財天(大田区北千束1-26)といい、東京の名湧水57のひとつなのだそうだ。...

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マリオ・ジャコメッリ展を観て<時間>のことを考えた

   マリオ・ジャコメッリ展を観てきた。  マリオ・ジャコメッリはこんなことを言っている。 「僕が興味があるのは、<時間>なんだ。<時間>と僕の間にはしょっちゅう論争があり、永遠のたたかいが行われている」 その手触りが伝わってくるような215点に上るオリジナル・プリントを真近に観ながら、考えていたのはマリオ・ジャコメッリのいう<時間>のことだ。...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter3

 第3章はテリー・レノックスがギムレットについて講釈する有名なくだりが登場する章だ。 クリスマスの3日前、マーロウはラスヴェガスにいるレノックスから、今、シルヴィアと2度目のハネムーンの最中なのだという手紙を受け取る。おまけにクリスマス・プレゼントということで100ドル札まで同封されている。   その顛末をマーロウは新聞の社交欄で知る。dog...

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蒲田柳通り 呑川河口 羽田弁天橋Ⅰ~東京坂路地散人vol.20~

    失われつつある東京の坂と路地を訪ね歩く「東京坂路地散人」シリーズ。      前回のvol.19では呑川の源流のひとつを辿ったが、今回は蒲田から呑川河口周辺と羽田を訪ねてみよう。     呑川が京急蒲田駅の下を潜るあたり近くに柳通りという路地がある。「柳」とは「花柳」の柳に由来するのだろう。城南エリアでは川沿いに花街が形成されることが多かったらしい。西小山の立会川沿いなどもそうだ。...

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蒲田柳通り 呑川河口 羽田弁天橋Ⅱ ~東京坂路地散人vol.21~

 失われつつある東京の坂と路地を訪ね歩く「東京坂路地散人」シリーズ。  前回のvol.20に続いて羽田周辺を訪ねてみよう。     歌川広重の《名所江戸百景》に「はねたのわたし辧天の社」という一枚がある。          フレームを無視して手前に配された極端な近景ごしに遠くに風景を望む広重ならではの構図の一枚。...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter4

               第4章はこれまでの予感が事件へと展開する短いが印象に残る章。そしてマーロウとレノックスが杯を交わすのはこの章が最後となる。   テリー・レノックスが開いたばかりのバーを賞賛する有名なくだりで幕を開ける。以下がその全文。   "I like bars just after they open for the evening. When the air inside is...

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空間化・建築化・社会化 ~槇文彦「漂うモダニズム」を読んで~

 「漂うモダニズム」(『新建築』2012年9月号)という論考で槇文彦は建築の誕生から死までを<空間化>・<建築化>・<社会化>というキーワードで語っている。         <空間化>とは、人間の要請を空間化することであり、そこでは建築家は「人間とはなにか」、「人びとは何を求めているのか」の問題にかかわりをもたなければならないとされる。...

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西小山 花街 田園都市 ~東京坂路地散人vol.22~ 

    失われつつある東京の坂と路地を訪ね歩く「東京坂路地散人」シリーズ。                 西小山は東急目黒線沿線のなかではどちらかというとマイナーな位置づけの駅だ。武蔵小山や大岡山のように急行が止るわけではないし、有名な商店街や大学があるわけでもない。ところがというべきか、だからというべきか、ここがなかなか奥が深い味わいのある街なのだ。...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter5

 第5章ではテリー・レノックスによって事件の存在が強く暗示され、緊迫した雰囲気の中で2人が対峙する。     朝の5時にコートの襟を立て帽子のつばを下ろし拳銃を手にしてマーロウの家の戸口に立つテリーはこう形容される。    With the white tired face and the scars and the turned-up collar and the pulled-down hat...

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2013年に観た映画100本

       一応、中学・高校のころはシネアディクトを自認し、大学では映画研究会に所属していた。その後の大いなるブランクを取り戻すべく昨年(2013)に観た映画100本の記録。劇場とDVDまた2回目、3回目の鑑賞などゴチャ混ぜです。             1.チャイナ・シンドローム/ジェームズ・ブリッジス(1979)...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読Chapter6

 第6章はティファナの空港でテリー・レノックスを見送った帰り道のマーロウの独り言で始まる。そのドライブはone of the dullest drives in the state と形容される。   No border town is anything but a border town, just as no waterfront is anything but a waterfront....

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鈴木春信「雪中相合傘」~夢の途中の<男>と<女>~

 江戸東京博物館で『大浮世絵展』を観てきました。              お目当ては鈴木春信の「雪中相合傘」。展示されるのは大英博物館所蔵のものだ。             簡素に描かれた雪景色のなか同じ番傘に納まる男女を描いた1767(明和4)年頃の作品。錦絵の創始者鈴木春信の傑作といわれている。...

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羽田整備場~東京坂路地散人vol.23~

   失われつつある東京の坂と路地を訪ね歩く「東京坂路地散人」シリーズ。    人影のない茫漠たる風景に惹かれて羽田周辺にはまっております。今回はvol.21の弁天橋付近に続いて旧整備場あたりを歩いてみました。       「天空橋」駅を出て環八からみた旧B滑走路の南端あたりの風景。既に空が広い。       モノレールが地下に潜るところ。地上付近を走るモノレールが見られるのもこの辺りだけだろう。...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter7

 拘留されたマーロウを待ち受けるのがロス市警の殺人課の課長グレゴリアス警部。第7章ではこのグレゴリアスという人物を活写するチャンドラーの比喩が冴えわたる。    The homicide skipper that year was a Captain Gregorius, a type of copper that is getting rarer but by no means extinct,...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter8

   第8章は郡留置所の重罪監房に入れられたマーロウがその監房の様子を淡々と説明するところから始まる。    マーロウはfelony tank重罪監房の待遇は「なかなかいい」と以下のように解説してくれる。lumpyは塊だらけの、ごつごつした、disinfectantは消毒薬、trustyは模範囚、ampleは十分に、という意味。   In the felony tank they treat you...

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森ヶ崎 呑川水門 貴船水門 ~東京坂路地散人vol.24~

 失われつつある東京の坂と路地を訪ね歩く「東京坂路地散人」シリーズ。   新旧の呑川に挟まれた、現在の大田区大森南という住所のあたりは、かつては森ヶ崎と称されており、戦前までは海浜の保養地、行楽地として知られたところだ。明治34(1901)年に鉱泉が発見されたことが二業地として賑わうきっかけだった。    永井荷風の『腕くらべ』(1916年...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter9

  第9章においてレノックス事件は思ってもみない「結末」を迎える。   収監3日目の夜にマーロウはD.A.(地方検事)オフィスに呼び出される。監房の鍵を開けるのは早番のフレンドリーな大男の中年看守。  The deputy on the early night shift was a big blond guy with meaty shoulders and a friendly grin. He...

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2014年上半期に観た75本の映画

     遅れてきたシネアディクトの記録。2014年1月~6月に観た映画75本の記録。劇場とDVDまた2回目、3回目の鑑賞などゴチャ混ぜです。 1.リバティ・バランスを撃った男/ジョン・フォード(1962)  東部ですっかりエスタブリッシュメントとなったジェームズ・スチュワートが真実を語り、西  部に戻ることを表明するラストは、西部劇への挽歌として忘れがたい。この作品がジョン・...

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