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Channel: Tokyo Culture Addiction
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今日の一皿《カスレ》

     こちらもビストロの定番の一品。地元のラングドッグでは地域ごとに本場論争が起こるぐらいの自慢料理だとか。素朴で濃くてどこか懐かしさを感じさせる味は、フランスの田舎の底力が伝わってきます。今回はプティサレ、ベーコン、鴨のコンフィなどこれまで仕込んだ手造り食材を駆使した速攻カスレレシピ。豚足や生ハムを入れたり生ソーセージを使ったりするとコクが増してなおいいネ。...

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玉村豊男『料理の四面体』 ~食のエクリチュールvol.7~

     食にまつわる書籍を紹介する“食のエクリチュール”シリーズ。         第7回は玉村豊男『料理の四面体』(鎌倉書房)。      料理は当然ながら、食べるものであり、作るものであり、そして思考するものである。              本書は構造主義という哲学的アプローチをもって「料理を思考する」書である。...

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今日の一皿《麻婆豆腐》

            しっかりと堅い豆腐の食感、豆腐に絡まった旨みが凝縮した豚挽肉、舌や唇が痺れるようなヒリヒリした山椒の刺激、余計ものは一切入れないストイック極まりない絶品麻婆豆腐。ふやけたような軟弱な麻婆豆腐は食べられなくなるヨ。玉村豊男のレシピから。...

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今日の一皿《牛すじの煮込》

 ビストロでもバルでも日本の酒場でも原理はいっしょ、硬い肉ほど煮込むと旨い。というわけで今回は牛すじの煮込みを作ってみました。柔らかく煮えた滋味溢れる牛肉は思った以上にサッパリした味わいです。もちろん日本酒も良いがこういうコクのある一皿にはやっぱり下町酎ハイが欲しくなるネ。ざくざくと切ったねぎと一味唐辛子をたっぷりかけてどうぞ。...

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『伝説のCM作家 杉山登志』 川村蘭太を読んで

           杉山登志は70年代に活躍した伝説のCMディレクターである。作曲家のいずみたくは杉山登志のことを「CF界の黒澤明」と称賛した。 オーバーオール姿の鈴木ヒロミツがガス欠の車を押している映像に「のんびりゆこうよ、俺達は」で始まるマイク真木が歌うテーマソングがかぶさるモービル石油のCM(1971年)は代表作の1つだ。...

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『オババコアック』ベルナルド・アチャーガ ~バスクの文学~

 『オババコアック』はスペイン北部バスク地方出身の作家ベルナルド・アチャーガがバスク語で書いた小説だ。     そもそもは、バスク文化の一端に触れようとして手に取ってみたのだが、これが予想していた以上に面白かった。...

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荷風 三ノ輪 浄閑寺 ~東京坂路地散人vol.17~

 失われつつある東京の坂と路地を訪ね歩く「東京坂路地散人」シリーズ。 都電荒川線に乗る機会があり、ふと思い立って終点の三ノ輪まで乗り、浄閑寺を訪れてみた。  塀や本堂は改築されているようで、以前訪ねた時の薄暗い面影は薄れているように感じられる。もしかしたら周りの道路や区画なども変わっているのかもしれない。しかしながら山門は昔のままだ。江戸時代に建立されたもので、当初は赤く塗られていたそうだ。...

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大友克洋GENGA展を観て

 大友克洋GENGA展を観てきました。 『AKIRA』の全原画2,300点を含む大友克洋の原画約3,000点を展示するというかつて類を見ない展覧会です。 1980年に漫画アクションで連載が始まった『気分はもう戦争』(原作...

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追悼ボブ・ウェルチ ~自己という虚構~

                 ボブ・ウェルチ 2012年6月7日 テネシー州ナッシュビルの自宅で銃で自らの胸を撃って自殺。 最近はこんな話ばっかりだ。加藤和彦、ジョー山中、ロックは喪失の時代を迎えつつあるのか。...

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久住昌之『ひとり家飲み通い呑み』 ~食のエクリチュールvol.8~

                            今回は久住昌之『ひとり家飲み通い呑み』(日本文芸社)という本です。        開高健が書いています。「食欲をウマイ、マズイの味覚からだけ観察するのはひどい過ちである」と(『最後の晩餐』)。世界中を駆け回り、食に社会を、政治を、人間を見ていた開高健ならではの観察眼といえるでしょう。...

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『時は老いをいそぐ』 ~追悼アントニオ・タブッキ~

     『時は老いをいそぐ』は今年3月に亡くなったアントニオ・タブッキの短編集。イタリアでは2009年に出版されたが、日本での刊行が亡くなる1ヶ月前ということもあり、何となく遺作のように思えてくる。         買って積んどいた本書をタブッキの訃報を聞いてからあわてて読んだ。ジョセフ・クールデカのちょっとシュールなカヴァー写真が秀逸だ。...

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宮脇檀『コモンで街をつくる』再読

        「美とは美との関係だ」と喝破したのは青山二郎だが、このことは美を標榜する分野に限ることではないのだろう。          かつて読んだ本の一節が以前とは全く別のリアルさを持って迫ってくることはないだろうか。物事の理解とは対象との関係性に大いに「関係」するのだ。...

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フェイスブックはグッド・ピープルの夢を見るか

 ちょっと前の日経新聞に「素顔見えるSNS就活」と題された記事が載っていた。  いまどきの大学生は大変だ、というのん気な感想に加えて、なんか変だなと思った。     「フェイスブック就活必勝講座」などの就活サイトを運営する会社の社長は学生に①掲載写真は笑顔で正面から②「友達」は50人以上にする③週2回以上書き込む、などの指導しているそうだ。...

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丸谷才一『食通知つたかぶり』 ~食のエクリチュール vol.9~

  今回は先日(10月13日)亡くなった丸谷才一の『食通知つたかぶり』(文藝春秋)を取り上げる。  本書の持つ個性は、そのタイトルに集約されている。自ら「食通」といい、自ら「知つたかぶり」と称する、そのぎこちない自慢と場違いな謙遜がミックスされた可笑しさ。食を巡るエクリチュールが往々にして陥るスノビズムを笑い飛ばしているかのような秀逸なタイトルだ。...

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オリヴィエ・マルシャル讃 ~あるいはネオ・フレンチノワールという名のフランスオヤジの世界~

      オリヴィエ・マルシャル監督の映画『そして友よ、静かに死ね』を観てきました。           『あるいは裏切りという名の犬たち』(2007)、『やがて復讐という名の雨』(2008 ただし日本では劇場未公開)では、警察が舞台でしたが、今回はリヨンのギャングの世界が舞台です。...

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SUITS TO KILL ~007 ジェームズ・ボンドのスーツの謎~ 

                  骨董通りを歩いていたら、ショーウインドウのガラスに映されたDaniel Craig ダニエル・クレイグの映像が目にとまり、よく見ると12/1から日本で公開されている007シリーズの新作 SKYFALL 『スカイフォール』の予告映像だった。『スカイフォール』はボンドの敵役をJavier Bardem...

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辺見庸『もの食う人びと』 ~食のエクリチュール vol.10~

          食にまつわる書籍を紹介する“食のエクリチュール”シリーズ。             第10回は辺見庸の『もの食う人びと』(角川文庫)。 本書は著者がまだ共同通信社に在籍中の1994年に書かれたノンフィクションだ。...

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鈴が森 立会川 ホルモン焼 ~東京坂路地散人vol.18~

          失われつつある東京の坂と路地を訪ね歩く「東京坂路地散人」シリーズ。     江戸には4箇所の処刑場があった。その中でも北の小塚原と南の鈴が森が有名だ。      一方、牢獄はというと、伝馬町牢屋敷(現在の日本橋小伝馬町の十思公園を含む一画に当たるところ)たった1箇所しかなかった。明治初期の東京都心には丸の内と石川島と市ヶ谷に3箇所に監獄があったのとは対照的だ。...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter 0

           3年かかってやっと半分とは。いやはや、長すぎて呆れかえる話だ。      レイモンド・チャンドラー Raymond ChandlerのTHE LONG GOOD-BYEを読もうとしたきっかけは2007年に出た村上春樹訳の『ロング・グッドバイ』(早川書房)だった。...

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レイモンド・チャンドラー『ザ・ロング・グッドバイ』精読 Chapter 1

  物語は、レストラン<ダンサーズ>のテラスの前のロールズ・ロイス・シルバー・レイスの中で酔いつぶれているテリー・レノックスをフィリップ・マーロウが見かけるという小説全体の雰囲気を象徴するような名シーンで幕を開ける。          The first time I laid eyes on Terry Lennox he was drunk in a Rolls-Royce Silver...

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